ロシアによるウクライナ侵攻に関するチームロシアの参加について
ワールドフォトグラフィックカップ(WPC)は、この度のロシアによるウクライナ侵攻を受け、ウクライナに対する敵対行為が終了しロシア軍による占領が終了するまで、チームロシアの参加資格停止を発表しました。
WPCは個人参加の大会ではなく、世界で唯一、国別対抗形式を採用しています。その参加国が隣国を武力で制圧しようとしている現状は当然許しがたく、WPC本部はチームロシアの参加資格を停止する措置に踏み切りました。
WPCに参加している写真家の中には、ロシアの素晴らしい写真家も含まれています。
もちろん各個人のロシア人写真家が無実であることは言うまでもありませんが、ワールドフォトグラフィックカップは国や政治の枠を越えて、国際間における写真家の団結と友情を生み出すという趣旨で設立されただけに、今回の出来事は大変残念です。
PPJおよびチームジャパンとしても、このWPC本部の決定を支持します。
そして再び全ての参加国と共に団結できる日が来ることを願っております。
PPJ会長 堀 恵介
チームジャパンキャプテン 木立 泰史
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※ 以下、WPC本部より出された声明文原文および和訳を掲載します。
As an organization founded exclusively for the purposes of creating unity and brotherhood between professional photographers and their nations, the World Photographic Cup has watched in horror as Russian forces invaded neighboring Ukraine. Any type of military action against any nation, is abhorrent.
The World Photographic Cup supports creators of all nations, including Russia. However, it simply cannot look the other way while crimes against people – and democratic rule as a whole – continue to take place. We believe it is important for every nation, every individual, every business, and every organization to take a moral stand against violations of civil coexistence and brutality.
For these reasons, the World Photographic Cup has announced the suspension of the Russian Federation team (inclusive of the current competition results) which will remain in effect until hostilities against Ukraine have ceased and the occupation of that country by Russian forces ended. We recognize that there are innocent Russian creators who openly disagree with this aggression and war, who will be affected by this action. We regret that reality. It is imperative that the Russian creators, the World Photographic Cup community, and all humankind, do all they can to the respect international law and relationships.
These actions are supported by the Federation of European Photographers, Professional Photographers of America, and the United Asian Professional Photography. These are the sponsoring organizations of WPC.
We look forward to the time when we can unite again as a worldwide photographic community. Until that time, all of us must stand for freedom and peace.
The World Photographic Cup Governing Committee,
Giuseppe Scozzi, CEO, Italy
Tiina Haring, Finland
Jamie Hayes, United States
Anna Kaleva-Tsagklas Finland
Martin Krystynek, Slovakia
Kylie Lyons, Australia
Don MacGregor, Canada
Noboru Okamoto, Japan
Jan Pohribny, Czech Republic
David Trust, United States
Tim Walden, United Stated
国際間におけるプロ写真家の団結と友情を生み出すことを目的として設立されたワールドフォトグラフィックカップは、ロシア軍が隣接するウクライナに軍事侵入するのを恐れを持って見守ってきました。あらゆる国に対するいかなる軍事行動も忌まわしいものです。
ワールドフォトグラフィックカップは、ロシアを含むすべての国のクリエイターをサポートしています。しかし、人道に対する罪、民主主義へ対する犯罪を続けていることを見過ごすわけにはいきません。私たちは、すべての国、すべての個人、すべての企業、およびすべての組織が、市民の共存と残虐行為の違反に対して道徳的な立場を取ることが重要であると信じています。
これらの理由から、ワールドフォトグラフィックカップは、ウクライナに対する敵対行為が終了し、ロシア軍によるその国の占領が終了するまでロシア連邦チーム(現在の競争結果を含む)の参加資格停止を発表します。
私たちは、この攻撃と戦争に公然と反対しますが、この行動の影響を受ける無実のロシアのクリエイターがいることを理解しています。そしてその現実を大変後悔しています。今こそロシアのクリエイター、ワールドフォトグラフィックカップコミュニティ、そしてすべての人類が、国際法とその関係を尊重するためにできる限りのことをすることが不可欠です。
これらの行動はF.E.Pヨーロッパプロフォト連合、 P.P.A全米プロ写真家協会、UAPPアジアプロフォト連合の支持を受けています。
各団体はWPCの支持団体です。
世界的な写真コミュニティとして再び団結できる時を楽しみにしています。
その時まで、私たち全員が自由と平和を支持しなければなりません。
ワールド・フォトグラフィック・カップ 国際運営委員
ジョセッペ スコッチ CEO イタリア
ティナ ハーリング フィンランド
ジェイミー ヘイズ アメリカ
アンナ カルバ タクラス フィンランド
マーティン クリスネック スロバキア
カイリー ライオンズ オーストラリア
ドン マックレガー カナダ
岡本 昇 日本
ヤン ボーブニー チェコリパブリック
デービッド トラスト アメリカ
チム ウォールデン アメリカ
(以上邦訳 岡本 昇)